SoundCloud

2018年6月1日金曜日

cero「POLY LIFE MULTI SOUL」について

ceroの新譜「POLY LIFE MULTI SOUL」が最高だったので感想を書きます。



前作「Obscure Ride」はブラックミュージック好きホイホイなサウンドで、トータルコンセプト的にも各曲単体での仕上がり的にも完璧でした。時勢的には所謂シティポップと呼ばれるような音楽が邦楽シーン的に盛り上がってきている中で、大本命が格の違いを見せつけたという名盤だったと思います。
それだけに今作のハードルは非常に高くなっていましたが、前作とはまた全然違う方向で、前作超えと言っていいくらい素晴らしいアルバムでした。

トラック面でいうと、今作では前作と比べてよりドープでダンサブルになった印象です。「Yellow Magus」、「Summer Soul」、「Orphans」といった分かりやすいキャッチー路線(最高!大好き!)もあまり無く、「魚の骨 鳥の羽根」を筆頭にリズム的にかなり攻めてる曲も多いです。ただ、複雑なことをやっていながらも普通に踊れるというか、ちゃんとダンスミュージックとして成立しているあたりがこのアルバムの凄いところだと思います。
それぞれの楽器にフォーカスすると、ドラムは曲によってかなり音色やリズムが違っていて、聴いていて楽しかったです。また、「Buzzle Bee Ride」でのブリブリなシンセベースとか、「Waters」で使われてるブラス系のシンセとか、シンセもこれまであまり無かったタイプの音色が多かったのも個人的には印象に残りました。あと、前作では結構フィーチャーされていたホーン系の楽器も曲によっては使われてはいるものの少な目でしたね。

ボーカル面でいうと、前作はかなりラップ的アプローチが色濃かった印象でした。
本作ではコーラスによるボーカルの多層化が印象的で、これはサポートに小田朋美さんが参加されたことによるものだと思います。ライブでも存在感ありましたが、音源でもボーカル面で効果的に作用していると思います。特に「TWNKL」のコーラスとか、本当に最高です。

ceroはライブのサポートメンバーもがっつり制作に関わっていて、それが楽曲に反映されることでどんどん進化していくというのが凄く面白いバンドだなと改めて思いました。



このアルバムの曲もライブで聴いて踊りたいのでまたライブに行かなければ!
以上です!ありがとうございました!