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2015年12月24日木曜日

2015年1万字レビュー

さあ、始まりました。年末恒例の今年のベストアルバム発表です。

今年は前半は頑張って毎月ブログを書いていましたが後半は全く書けていませんでした。反省して1年を総括する記事くらいは気合いを入れて書こうと思い書き始めると、アルバム、EP/シングルだけでは止まらず個人的に遊びに行ったイベントや自分自身の活動まで振り返ってしまい、気づけば2015年1万字レビューになってしまいました。極端!


まず始めは2015年に発売したアルバムから振り返っていきましょう。1位から10位まで一応順位付けましたが、当然今年出たアルバムで他にも超良いアルバムもたくさんあったので特に最高だった10枚という感じです。


【アルバム部門】
1. cero / Obscure Ride
上半期のランキングで1位のceroが年間でも1位。上半期に出た作品は年末に振り返った時にどうしてもフレッシュさに欠けてしまい、印象に残っている下半期の作品が有利ではありますが、堂々の1位です。アルバムの構成力という観点では近年にないくらい高く、アルバム1枚でひとつの物語として完璧に成り立っており、且つ個々の楽曲という観点でも素晴らしく減点するポイントが見つかりませんでした。
各曲に触れていたらキリがないですが、先行シングル「Orphans」でストーリーテリングものの面白さに気づき、時としてリアリティのある歌詞よりも感情を揺さぶれられることもあるなと、それこそ良い小説を読んだような個人的に新しい音楽体験ができたと思 います。「Summer Soul」は文句なしの今年No.1サマーアンセムでしたね。12月にはOMSBリミックスの12インチ(dope!)と2LPがアナログで発売されたのもアツかったです。ライブもアルバムが出た今年に観れて良かったです。


2. GoldLink / And After That, We Didn't Talk
ヴァー ジニアの新星ラッパーGoldLink待望の1st。ミクステ等でインターネット上に公開されていた音源のフューチャーベース系のトラック選びのセンスが ことごとくツボで個人的にはかなり注目のラッパーでしたが、今作でも全部トラックが良いです。打楽器的な機能としても効果的なハネたフロウやメロディセンスが良いというのも個人的にかなりの評価ポイント。最近のフューチャーベース系やJersey Club系のダンスミュージックが好きでまだ聴いていなければ猛省しましょう。「Dance On Me」が超かっこいい。
旧来のヒップホップはサウンド的にはもはや新しくも何ともないし、トラップ系ももう新鮮さが落ちてきているし、日本語ラップ村の外を見れば最先端のダンスミュージックを作っている優秀なトラックメイカーも日本にいっぱいいるので、こういうビートも日本語ラップシーンで流行って欲しいなとトラックメイカー視点ですが個人的には思います。


3. The Internet / Ego Death
ド名盤の1stから2年、OFWGKTAのソウルバンドThe Internetの2ndアルバムです。相変わらずメロウネス全開ですが、ドラムとベースの質感が前作からガラッと変わって存在感が増している感じがしてかなり好きです。あくまでシンプルなアレンジでメロディの良さと心地良いグルーヴを追求する姿勢が素敵です。 色々な音楽を聴くようになって色々な音楽が好きになりましたが、結局の所一番好きなのはメロウでグルーヴィーで踊れる音楽なんだということを改めて思いました。
来年1月に来日ということで 何としても行きたかったところですが、平日の東京のみで既に絶対に休めないと決まっている日だったので諦めるしかありません。最近海外アーティストの来日が多いですが、日本ツアーと謳っていながら東京1公演のみというパターンが多くてやりきれない気持ちです。


4. 田我流とカイザーソゼ / 田我流とカイザーソゼ
あ のstillichimiyaのラッパー田我流がバンドで…、なんて説明は置いておいて、とにかく1枚通して温度感がとアレンジが最高なアルバムです。「ゆれる」が良いのは当たり前として、1stの頃の楽曲(個人的に田我流を好きになるきっかけが1stでした)もバンドアレンジで収録されてたりなんかしているところもグッとくるポイントですが、オリジナルの楽曲もめちゃくちゃ良いです。バンドでの素晴らしいアレンジにラッパー田我流としての魅力も出つつ グッドミュージックとして成り立っている点が最高にイケてます。是非ともライブで生で体感したい音楽です。
田我流個人のキャリアとしても、この時点でバンドとのセッションアルバムを作ることで今後の作品の音楽性にもプラスに働くはずなので、早くも次回作が楽しみです。


5. 星野源 / YELLOW DANCER

所謂J-POP的なアプローチで今年一番だったのが星野源のアルバムでした。音楽的な部分の詳細な説明とかはこれとかこれとかのラジオでの特集を参照していただくとして、とにかくブラックミュージックをJ-POPに落とし込む系譜のアルバムとして最高峰の出来ではないでしょうか。
全体的にメジャークオリティのゴージャスなストリングス系やブラス系のアレンジが最高なので何曲か紹介していきます。まず2曲目のリード曲「Week End」ですね。ボーカルとピアノとクラップのみで静かに始まって、次ベースが入って、そこからドンッと全パートが入るイントロの流れが完璧です。9曲目の「桜の森」はストリングスがとにかくかっこいいですね。11曲目「Snow Men」はJ-POP的ネオソウルで大好物です。サンプリングしたいドラムです。
内容が素晴らしいのは前述の通りですが、オリコンウィークリーで1位を獲得してちゃんと売れているという事実も素晴らしいですね。売れている音楽が必ずしも良いとは限らないけど、良い音楽がちゃんと売れているというのは良いものです。


6. CICADA / BEDROOM
日本のバンドで今一番推しているバンドことCICADAの1stアルバム。リズム、グルーヴ重視の楽曲に城戸さんの特徴的な歌声がナイスです。全体的に曲の構成はかなりシンプルで、余計なものを加えずに気持ちがいい音を追求している感じがThe Internetとも共通していて、そんなにテンション高めではないのにしっかり踊れるところも高ポイントです。
作曲をしている及川さんや若林さんはヒップホップも好きだし、最近めのエレクトロニカ系やダンスミュージック系の新譜もチェックしていて、個人的に音楽的なツボも近いような気がします。
CICADAはライブも最高で、通常のバンドセットでのライブも、城戸さん及川さんコンビのminimal setでのライブも超いけてます。11月に7インチで出た「stand alone」や、最近のライブでやり始めている新曲を聴く限り、次回作は今作を超えていきそうだなという期待でいっぱいです。


7. Madeon  / Adventure
フランス生まれの若き(21歳!)プロデューサー/DJ、Madeonの1stアルバム。アルバム1枚が一つのライブセットかのような全体の繋がり、流れを感じられる構成がとても良いです。特に後半に向けてしっとりと、且つグワ〜ッとエモくなっていくのが最高です。ボーカル入りの曲もインストの曲も優劣なく聴けるところも良いです。
こういうエレクトロ系のダンスミュージックはちゃんと聴き始めてからまだ日が浅く、そんなに詳しくないですが、ヨーロッパを中心に若いプロデューサーが本当に多いですね。今年は結構トラックメイカーのライブやDJを観る機会が多くて、ライブはライブでその人自身の世界観がよく出ていて楽しかったので来日とかして機会があれば観に行きたいと思いました。確か今年のサマソニには出てたと思いますが、大型のフェスは人が多過ぎて行く気がしないので個人的にはクラブツアーとかやって欲しいところです。


8. 思い出野郎Aチーム / WEEKEND SOUL BAND
多摩美術大学で結成されたというソウルバンドの1stアルバム。信頼のmanabua氏プロデュースです。後半の「グダグダパーティー」から、"レコードを裏返してもう一度音楽を鳴らそう"と歌う「side-B」で締めるまでの流れが素晴らしく、アルバムが終わりに近づいてくるつれ、ずっと音楽を聴いていたいという気持ちになります。リード曲の「週末はソウルバンド」は歌詞全てがパンチラインで、今年出た楽曲の歌詞部門で優勝です。
とにかく特徴的で暑苦しくソウルフルなボーカルが最高なバンドですが演奏陣も素晴らしく、今年出たCDだけでも結構色々なアーティストの曲で楽器のサポートでクレジットされているのを見かけました。特にホーン隊は重宝されているなという感じがします。
ライブも今年2回観れました。ボーカルの高橋さんがトランペットを片手に熱唱している姿がめちゃくちゃかっこいいのと、トランペットパートの反則的なかっこよさ、最高でした。また行きたいです。


9. G.RINA / Lotta Love
「シンガーソングビートメイカー・DJ」(とオフィシャルプロフィールに書いてあった)という肩書きを持つG.RINA氏の新譜。ChromeoやTuxedoの流れからのディスコ、ブギー系譜の国内最高峰といえるナイスグルーヴなアルバムです。クラブで踊っている様子を歌う曲が大好きな私の琴線に触れまくりな「音に抱かれて」なんか本当にもう最高です。サウンド面では全体的に打ち込み感と生音感のバランス感覚が個人的に理想的という点と、加えてサンプリングで構築してるトラックもあり、目指したいスタイルのひとつだと思いました。
客演も、やけのはら、PUNPEE、LUVRAW、tofubeats、ギターでKASHIF、ホーン隊で思い出野郎Aチーム(敬称略)といった所謂”わかってる”人選がナイスです。こういう歌ものの客演でトラックやラップだけでなくしっかり歌って存在感を出してくるPUNPEEがずるいと思いました。


10. LUCKY TAPES / The SHOW
圧倒的なオシャレディスコサウンドが最高なLUCKY TAPESの1stアルバム。ゴージャス感のあるホーンやストリングス、動きのあるベースライン、カッティングギターのフレーズ(特に「Friday Night」という曲!)、どれを取ってもオシャレなアレンジで脱帽です。あと全体的にドラムの質感、鳴りがめちゃくちゃ好きです。今年は聴くのも作るのも生音系のドラムがマイブームだった気がします。
上京中に1回だけライブ(思い出野郎Aチームとの2マン)を観れましたが、ビルボードライブとかで観たい上品さがありつつも、めちゃくちゃ踊れて、ライブを通して多幸感に溢れていて本当に最高でした。また機会があればライブに行きたいです。
 補足情報としては、本作ではceroの「Obscure Ride」も手掛けた得能直也氏がエンジニアをしていたり、例によって思い出野郎Aチームからもサックスで参加していたりしているという点もこのランキング的には注目ポイントですね。




さて、予想以上の文字量になってしまったアルバム部門に続き、このままEP/シングル部門です。上半期に引き続き5枚だけにしようと思いましたが、絞りきれず結局10枚に。。。





【EP/シングル部門】

1. PUSHIM×韻シスト / Don't stop
日本のレゲエクイーンと日本のヒップホップシーンの10割打者とのコラボ作。昨年のCharaに引き続き、タワレコ企画の第2弾ですね。表題曲が死ぬほど最高なのは言うまでもないですが、全曲奇跡的なほど最高で5億点です。韻シストの10割打者っぷりが炸裂してます。「90's Nights」は普通ならリード曲としてアンセムになってもおかしくない曲ですし、PUSHIM版「Dear」は圧巻としか言いようがありません。
毎年7月に埼玉の所沢航空記念公園で行われている夏びらきフェスで生で観ることができて感激でした。韻シストはヒップホップ勢のアクトがほとんどいないフェスでも毎回がっつりロックできて凄いです。今後も音源でもライブでも10割打者としての活躍を楽しみにしています。


2. LUCKY TAPES / Touch!
アルバム部門でもランクインしたLUCKY TAPESのアルバムからの先行7インチシングル。このシングルでLUCKY TAPEを始めて聴いて、そのオシャレサウンドっぷりに心を鷲掴みにされました。アルバムには入らなかったB面の「Spell On You」も、同梱されているCDに収録されている「Touch! (Avec Avec remix)」も最高の出来です。
元々ボーカルの高橋海さんのソロ作品がフリーダウンロードで出ていたのをたまたま聴いていて、このシングルをゲットしてすぐにLUCKY TAPESを調べると高橋海さんがボーカルをやっていると知って驚きました。ソロはソロで作風が全然違っていて、そっちも良さがあります。その時点では昨年出ていたEPが既に廃盤になっていましたが、その後再発されてライブの物販で買うことができたのも良かったです。


3. banvox / At The Moment EP
Google AndroidのCM抜擢など今年大躍進の日本が世界に誇るビートメイカーbanvoxのEP。Madeonなんかにも通じますが、ただ単にアゲるだけでなくソウルフルな部分がしっかり出ていたり、声ネタだけではなくちゃんとボーカルをフィーチャーして歌モノとしても機能していたりするところが特に今作が好きなところです。
ライブ(というかDJ)も1回観れましたが、改めてダンスミュージックは大音量で聴いて踊ることに真価があるなと思いました。この手の音楽はフックっぽいシーケンスやドロップの部分も勿論ブチ上がりますが、ビートレスになるシーケンスの緩急が本当に気持ち良くて、余韻でビートキープして踊りながら多幸感を味わうのが最高です。


4. HyperJuice / Lights
hara氏とfazerock氏によるDJユニットの初のフィジカル盤。HyperJuice自体は名前は知っていたものの実はちゃんと聴いたことがありませんでしたが、本作についてはベースミュージックを下敷きにした日本語の歌モノ、という時点で個人的にはチェックせざるを得ませんでした。他の収録曲も、5曲も入っているリミックスも全部良かったです。しかも色々な著名トラックメイカーが続々とリミックスを公開したりして、ベースミュージック界隈での今年のNo.1アンセムと言っていいと思います。
 やっぱ女性ボーカルの歌モノのキャッチーさは個人的にも大好きだし、日本人向けなんだと思いますが、いかんせん周りに女性シンガーがいないからなぁ…と嘆いていたら今回のCity Lightsのボーカルはニコニコ動画で見つけて連絡を取ったのだとか。こういった行動力は本当に見習っていかないといけないと思いました。


5. Lido & CanBlaster / Superspeed EP
Lido とCanBlasterのコラボ作。Lidoは個人的に最も好きなプロデューサーの一人なので鉄板という感じですが、CanBlasterはあまり知りま せんでした。フレンチ・エレクトロ界隈の人らしく、SoundCloudなんかでCanBlasterの音源をチェックしてみるとなかなかイケてました。 トラップ系が得意そうな感じです。本作では、どの曲もLidoが得意とする「間」や「タメ」が炸裂していてめちゃくちゃかっこよく、展開が多かったり作り 込みが細やかなのは北欧っぽいなと思いました。鍵盤系はLidoが中心で、ドラムはCanBlasterが中心かなと。
制作風景のダイジェストみたいな動画がYouTubeにあって、(ダンスミュージックなのに)セッションっぽい感じで作っていく様子が楽しそうで、私も誰かと共作でトラックを作ってみたいなと思いました。


6. Fabric 70 / Our Space
インターネット上に情報が無さ過ぎていまいち実態を掴めていませんが、大阪のエレクトロニカ/インディーポップグループということらしいです、Fabric 70。メンバーは男性2人だけのようですが、全曲で海外の女性ボーカルをフィーチャーしており、それも誰なのか分からないという徹底した情報の無さにやきもきします。サウンド的には確かにエレクトロニカやインディーポップであったり、シューゲイザーやチルウェーブとかいった表現で形容されるような浮遊感のあるダンスポップといった感じです。
全体を通してかなりスムースで透明感があり、耳心地も良いので勉強中や読書中に良く聴いていました。個人的に「勉強中」、「読書中」枠というのは日常生活でも重要でありつつなかなかフィットするものが少ない貴重な存在なので非常に重宝しました。


7. CICADA / stand alone
アルバム編でもランクインしたCICADAの7インチシングル。A面の表題曲はドラムの櫃田さんの鬼スキルが炸裂した人力ドラムンベースです。何が凄いって、これをライブでもしっかりやり切るところです。初めてライブで観たときはぶち上がりました。
た だ、個人的に本当にドラムがヤバいと思うのは付属するMP3コードにのみ収録されている「door (vinyl edit)」の方です。原曲は1stアルバムに収録されてますが、ライブではこちらのアレンジをよくやってると思います。ハイハットでグルーヴを作ってい くタイプのドラムが好きで、この曲なんかは正にその典型で最高に気持ち良いドラムです。感覚的な部分ということもあり、こういうのを自分で打ち込みで作ろ うとすると本当に難しいです。


8. Yogee New Waves /SUNSET TOWN e.p.
年 末滑り込みで12/21リリースのYogee New Wavesの新作がランクイン。昨年のアルバム「PARAISO」でドカンと来て今年はフェスに出まくっていた印象でした。1回だけライブも観れました。 本作ですが、相変わらずの聴き心地の良さ、酒が進むタイプの気持ち良さで、個人的には作年のアルバムより好きです。
表題曲「Sunset Town」も好きですが、「Night Is Coming」の気持ち良さたるや。ドラムとパーカッションが気持ち良過ぎます。 1曲で8分もあるけど延々と聴いていたいです。で、ギター弾き語り調の「Lemon Tea」を経て、最後のSunset TownのDorian Remixが完璧過ぎて完全にノックアウトです。バンドの曲をクラブミュージック的なアプローチでリミックスするのはここ最近では珍しくないですが、その 中でも特に素晴らしいリミックスだと思います。お見事。


9. Emerald / 2011ep
2014年に邦楽バンドで最もよく聴いたのがEmeraldのアルバムでしたが、今年はEPをリリース。昨年のアルバムに引き続き、ドラムがとにかく良く、ピアノ中心のギターがうるさ過ぎない上品なアレンジが好みです。サウンドの質感が一貫しているのに飽きずにリピートできてしまうのもリズムやメロディーの良さを物語っています。
昨年のアルバムにも収録されていた「ふれたい光」という曲が今回のリード曲になっていますが、このEPではアレンジが新しくなっていてとにかく素晴らしいです。
上京中にライブに行き損ねたり、ミナホでも行かない日にライブがあったりと、ニアミスでライブを観れなかったのが悔やまれます。来年こそはライブを観たいです。


10. Orland / LUV CONNECTION E.P.
仮谷せいらに始まり、Give Me WalletsとOrlandの同時リリース、年末に仮谷せいら2枚目と、今年はEPを立て続けにリリースしたレーベルPUMP!からはOrlandのEPがランクイン。これまでの作品では英詩のトークボックスが中心でしたが今作はゲストボーカルを迎えて日本語の歌詞ということでOrlandの新境地という感じがします。これまでもポップさが前面に出たディスコサウンドが売りでしたが、本作は2015年の正しいディスコポップ歌謡と言っていいと思います。これは前作から言えることですが、感想のリードシンセのフレーズがことごとくツボで、キラキラしたディスコっぽい曲を作るときにはアレンジを参考にしたりもしています。さんざんゲストボーカルに歌わせて最後の曲だけ客演なしで自分で歌い、それが1番良い曲というのもズルいですね。というくらい、「Back In The Days」が良い曲です。




メインコンテンツはここまでです。ここまで長文になりましたが読んでいただいた方はありがとうございました。ここから先は単に記録として後で見返すために個人的なことを書いていきますので興味のある方のみどうぞ。





【パリピ/バンギャ/バト女活動】

パリピ/バンギャ/バト女活動というのはライブとかイベントに遊びに行くことを指してます、念のため。
今年はヒップホップ以外のイベントによく行って好きなバンドのライブをたくさん観れたのがまず良かったです。金稼ぎ行為(a.k.a.仕事)の都合で3ヶ月東京で生活をしていたお陰も若干ありつつ、関西であまり観れないバンドのライブにも行けてラッキーでした。今回のベスト10にも入っているcero、CICADA、LUCKY TAPES、思い出野郎Aチームをはじめ、ザ・なつやすみバンドやShiggy Jr.、PUMP!の3組など前々からライブを観たかったアーティストは結構網羅できたと思います。DALLJUB STEP CLUBとSuchmos、Emeraldあたりがいつもタイミングが悪くまだ観れていないのが心残りです。

今年多くのバンドのライブを観て感じたのは、生で演奏しているライブ感、そこで生まれるグルーヴがライブならではの楽しさだし、ヒップホップのライブの弱いところだなという点です。ヒップホップだと、DJのターンテーブリズムやサンプラーの演奏でやるライブは絶対的に少なく、ただオケを流してラップスキルのみに頼ったライブになりがちで、バンドやトラックメイカーのライブと比べて音楽的な面での演奏間や即興性のようなライブ感が少ないなと。自分の楽器できないコンプレックスが余計にそう感じさせるのかもしれませんが。ヒップホップのイベントでは実はDJタイムが一番楽しいし、MCバトルも即興性やその場ならではの空気感が楽しいし、単に「あの曲を生で聴ける」だけのライブでは満足できなくなってきているのかなと思います。

そんな中でターンテーブリズムやフリースタイルのラップをライブに取り入れて(しかもどちらもむちゃくちゃハイレベル!)他ジャンルのイベントにも出まくっているCreepy Nuts。極めてヒップホップ的なスキルを以て、その魅力を存分に発揮しながら他ジャンルのイベントでも沸かせられるというのは非常に頼もしく思います。2016年1月には待望のややまとまった音源 a.k.a. ミニアルバムが出るということでさらにライブも増えると思うので、ガンガン売れて欲しいなと思います。




【制作活動】

今年はまず新しいプロジェクトとしてDutch Babyでポップミュージックをやれたことが個人的には良かったです。Twitterのプロフィールにも1年通して書いていましたが、今年は個人的なスローガンとして「楽しく作ろう グッドミュージック」というのを年初に掲げて音楽のジャンルに囚われずいい音楽だけを目指してやっていこうと考えていました。今までも勝手にやってSoundCloudにあげてたリミックス等ではヒップホップ以外のトラックも作っていてましたが、そういう意味でもタイミング良くちゃんとした形でやれたのが良かったです。まさかの(身内イベントではない)ライブブッキングもあり、みんな揃ってライブをできたのもいい思い出になりました。ただ、いまいちコンセプトが伝わり切れていないような気がしたのでその辺が反省点でした。伝えるというのは難しいですね。

自分でもびっくりだったトピックスとしては、空也MCさんに曲を提供したことです。最初にオファー頂いて客演の方々の名前を聴いた時に思わず笑ってしまいました。この件に関してはきっかけを与えてくれた殺戮クルーのおかげです。殺戮クルーにコンピ用のトラックを提供したらそのコンピのイベント内のビートバトルに出ることになり、そこで優勝したことで今回の件につながりました。この場を借りて御礼申し上げます。

2015年は前述のCreepy Nutsも本格的に始動し、DJ HAMAYAhokutoが7インチを切ったり、テークエム1曲トラック提供してます)もまとまった音源を出したり、梅田サイファーの映像チームC.R.S.P.の始動、HATCHとコマツのアパレルラインOctuple始動など、その他鋭意制作中の作品があったり、周りが本当に活発で刺激を受けました。
私自身も自分主導で何かやらないとなとずっと構想を練ってはいましたがいまいち方向性が固まらず気づけば年末になってしまったので、来年こそはちゃんとやります。

最後に総括としては、本当に楽しく色々な音楽を聴いたり作ったり出来て、充実した1年でした。それも素晴らしい音楽を作りパフォーマンスしてくださるアーティストの方々、刺激をもらえる周りの皆さんのおかげでした。ありがとうございました。
今後も引き続きよろしくお願いいたします!イエーイ!


2015年1万字レビュー、以上です。長々と失礼いたしました。




【おまけ】
クリスマスプレゼントと今年作ったトラックの供養を兼ねて、今年SoundCloudに公開したリミックスのインストを中心にその他数トラックをコンパイルしてインスト集っぽい感じにしました。年始に出したやつの第2弾ってことで。フリーダウンロードですのでご自由にどうぞ!

ホシノコプロ / Instrumentals 2



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